
Carbon-neutral Fuel are being introduced in Japan as well.
This time it’s a Coryton Advanced Fuels Ltd. product.
カーボンニュートラル燃料の存在がクローズアップされているが、国内には新たに、イギリスの燃料製造メーカー「コリトン」が登場。
今回、国内総代理店となる株式会社 橋本屋が 人とくるまのテクノロジー展 にてコリトンブースを出展。そのPRが行われた。
コリトンの正式社名は「Coryton Advanced Fuels Ltd.」。
創業は2010年で、世界各国の様々なニーズに合わせたオーダーメイドの燃料を開発し、OEMおよび最上顧客に供給し続けている。
主な供給地域はヨーロッパ、アメリカ、インド、中国、韓国、そして日本で、国内向けでは、日本産業規格(科学)JIS-Kの2204 -2007、2280、2202-2に準拠したものや、RON(オクタン価) 100の日本向け仕様を生産している。
これまでに自動車業界をはじめ、マリン業界や航空業界、モータースポーツまで幅広い採用実績を持っているが、近年はカーボンニュートラル燃料の開発、普及に力を入れている。
既にメルセデスやフォルクスワーゲン、ボルボ、ルノー、ジャガーといったメーカー向けに、実に4,000近くのスペシャルブレンドを供給。
さらにヨーロッパ各地のツーリングカーレースにも専用開発したレース燃料を供給しており、性能はそのままに、GHG(温室効果ガス)の大幅削減に成功した発表もなされている。
昨年、モータースポーツでの使用を想定したカーボンニュートラル燃料「サステインレーシング」をリリース。
さらにダカール・ラリー では、「Prodrive EcoPower」という専用のカーボンニュートラル燃料を開発、供給しており、GHG(温室効果ガス)の削減率でなんと80%を記録した。
パフォーマンスについては、供給先のバーレーン レイド エクストリームチームが総合2位、ステージ6連勝を記録している事からも、その性能に疑う余地はなさそうだ。
あとはやはり価格か。
一般でよく言われる製造コストだが、リッターあたり国内が700円、海外だと300円ほどと言われている。
これをどこまで落とせるか?
せめてレギュラーガソリンと同程度にしないと、市場は納得しないように思うが。。。
そいういえば、未来の物作り技術者育成を目的に世界各国で開催されている「学生フォーミュラ」でも、コリトンの名前が見られる。
2023年3月、イギリスの学生フォーミュラ大会を主催するモータースポーツUKは、コリトンのカーボンニュートラル燃料を使用するICVクラスのチームに対し、助成金を提供するとの発表を行った。
EUが、カーボンニュートラル燃料の使用を条件に内燃機関車の販売継続を決めた今、今後はそうした技術開発も続いていく事になりそうだ。
【取材/文】
編者(ものシンク)
【取材協力】
株式会社 橋本屋
公益社団法人 自動車技術会