人材獲得 は、人手不足が叫ばれる昨今において至上命題となっている。
学生フォーミュラ2025大会を支援する企業も状況は同じなようで、会場に設けられた企業ブースでは、学生や訪れた若者向けに様々なPRが展開されていた。
今回はレーシングチームの各ブースの模様をお届けする。



今回出展したのは、上から “無限 MUGEN”の(株)M-TEC、(株)ルーキーレーシング、”TGM GP” の (株)セルブスジャパンの3社。
ファンの間では、スーパーフォーミュラや Super GT などで活躍する名門チームで知られている。
実は毎年、”無限 MUGEN”のレースエンジニアはじめ、業界から著名な方々が大会に訪れており、参加する学生達と交流を深めてきた。
これまでもF1をはじめ、モータースポーツには学生フォーミュラ出身者も多く活躍しているが、さらなる縁を繋いでいきたいと、今年は満を持しての初出展。
実際のフォーミュラカーを持ち込むなど、力の入れようはかなりのもので、学生フォーミュラに関わる若者の多くが車好き、モータースポーツ好きなのもあってか、結構な人だかりが出来ていた。


現地には、今まさに最前線を戦っているレースエンジニアが多数在籍。
中には学生フォーミュラOBも見られた。
主に学生達との交流を目的で、彼ら彼女らの話にじっくり耳を傾けつつ、会社や仕事の事、雇用面の話を交えながら、それらに対する質問を受けていた。
時には机を挟んでマンツーマンで応対するなど、一人一人にも丁寧に話されているように感じた。
加えて”学生フォーミュラ”ならではとして、マシンセッティングやアライメントの取り方に関する相談もあり。
中には30分以上話し込む学生もいて、その姿勢を好意的に感じたか、じっくり付き合いながらプロ目線による様々なアドバイスが送られていた。
話を聞いた学生の中には”意外だった”、”レースエンジニアを身近に考えれるようになった”という声も。
個人的な印象だが、昔を知っている身としては、へたな一般企業より雇用条件、待遇は良いように感じた。

モータースポーツ絡みでもう一つ。
様々な開発、解析のソフトウェアを手掛けるアルテアエンジニアリング(株)でも興味深いコンテンツが用意されていた。
それは TGR TEAM SARD によるトークセッションで、”モータースポーツ開発の最前線から~サードが語る開発現場と人材”をテーマに話題が展開された。
学生達には、今後のマシン開発に向けた新たな知見を得る事にもなったようだ。
【取材・文】
編者(ものシンク)
【取材協力】
公益社団法人 自動車技術会