
手動運転装置 は知識では知っていたものの、これまで実際の操作感や乗り味を体験する機会がなかった。
ちょうどジャパンモビリティショー 2025にて、マツダ CX-30 の手動運転装置を体験する場が設けられていたので、試しにどのようなものか乗り込んでみる事にした。
運転席に座った感じはいつもと変わらず。
違うのは、ステアリングの内周にアクセルペダルの代わりになるリングが付いているのと、ブレーキペダルの代わりとなる棒状のレバーブレーキがシフトレバー横に備わっている点。

まずアクセルは、リングを押し込む量で開度を調整する。
指で操作するが特に力は必要なく、他のボタン同様、軽いタッチで操作できる。
面白いのが2段階に分けて押し込むようになっており、一定量押すとあるところで一時ストップするような引っ掛かりがある。
この仕掛けは操作性と安全性を高めるためのもので、使いやすさと、誤って押しすぎないようにという配慮からこのようになっている。
1段目は日常で頻繁に使う領域で、2段目は主に高速道路で使う領域となる。
驚いたのがレバーブレーキ。
左の手のひらでレバーを押し込みながらブレーキ操作を行うが、これが意外と力がいる。
恥ずかしながら筋力、腕力に自信のない編者で、試したときは”フッ!”と気合いを入れるときもあった。
これで微妙な操作が出来るのかと疑問を感じたが、実際、障害者でこの装置を使っている方は難なく操作しているという。
恐らく鍛え方や慣れの問題だろうが、このような車を操る障害者を素直に凄いと思った。
【取材・文】
編者(ものシンク)
【取材協力】
ジャパンモビリティショー
マツダ(株)