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熱マネジメント 対策として、部品メーカーの TPR がユニークな製品を ジャパンモビリティショー 2025で提案してきた。
熱伝導クレイ」と呼ばれるそれは、同社のカーボンナノチューブ(CNT)をフィラー(充填材)に使った粘土状の TIM 材(熱伝導放熱材料)で、会場では事例も紹介されていた。

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前述の通り製品は粘土のようなもの。
従来のシート品より凹凸面、細部にまで入り込むことができる点と自己接着性、高いリワーク性が特徴となっている。
事例としてプリント基板に抑えこむように付ける、ヒートシンクの裏に付ける手法が展開されていたが、他社製熱伝導シートを使ったものとの温度差も明示されており、メリットと性能が一目でわかるようになっていた。

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写真の数値をピックアップしてみる。

  • 他社製熱伝導シート:42.0℃
  • 熱伝導クレイ:38.6℃

熱抵抗を小さくできることで、約3℃の温度抑制効果が期待できる。
熱、搭載スペースとも厳しいEV向け電子部品に使えれば、かなり余裕が生まれそうだ。
場合によっては電子部品の選択の幅や、搭載位置の自由度も広がる可能性もかもしれない。

個人的には B to B だけでなく、B to C でも販売すると面白い事になるかもと考えている。
組み立てパソコンやラジコン、ミニ四駆、その他電子工作の基盤など、一定のニーズがありそうに思うがいかがだろう?

【取材・文】
編者(ものシンク
【取材協力】
ジャパンモビリティショー
TPR(株)