
NEXT FORMULA PROJECT とは、JMIA(特定非営利法人日本自動車レース工業会)が進行中の国産レーシングフォーミュラカーの開発プロジェクト。
発表から1年が経過したが、モータースポーツファンをはじめ、ものづくり企業に対しても様々な反響を呼んでいる。
その進捗が気になるところだが、今回の人とくるまのテクノロジー展2025では、開発中のスケールモデルと戸田レーシング製のトランスミッションが展示されていた。
昨年、9月頃開催の学生フォーミュラ大会にモノコックを展示出来ればいいねと語られていたが、現状はプロトタイプカーの設計や部品などの段取り調整が終わったばかりで、これから色々と製造に着手していくようだ。
このままいくと秋口後半か、冬前半あたりのシェイクダウンになるかもしれない。

気になるのは参戦カテゴリーだが今回も明言はなく、プロトタイプカーは、2026年のF1レギュレーションに沿って設計されているとだけ説明を受けた。
特にF1参戦を目指しているわけではなく、まずは最高峰のレーシングカー規格を基準とする事で、国産でどこまでのものが作れるかをコンセプトとしたようだ。
これには、今後のトップフォーミュラへの採用に向けたロビー活動において、選定者に対するインパクトも狙っているように感じられた。
現在の国内モータースポーツカテゴリーを見ると、スーパーフォーミュラはイタリアのダラーラ社によるシャシーのワンメイク供給が続いており、スーパーフォーミュラライツも同社の独占状態が続いている。
また海外だと、アメリカンのインディーカーシリーズやF1直系のF2、F3にも供給するなど、そのシェアと豊富な実績は並々ならぬものがる。

採用されるエンジンも気になるところだ。
NEXT FORMULA PROJECT に挑む方々もそれは重々承知しており、それでもダラーラに負けないものを作りたい、日本のものづくりを世界に知らしめたいと意欲を燃やしている。
その成果が見れるのを心待ちにしたい。
【取材・文】
編者(ものシンク)
【取材協力】
JMIA(日本自動車レース工業会)
公益社団法人自動車技術会