20240126_自立発電_オートモーティブワールド_日清紡マイクロデバイス_日清紡ブレーキ_振動発電_02

自立発電 機構を組み込んだセンサーユニットを、日清紡マイクロデバイス(株)が開発。

昨今のモビリティ各部には様々なセンサーが設置されているが、取り付け箇所によっては、給電を行う配線の取り回しに困難なところも出てくる。
その解決策として日清紡マイクロデバイス(株)では、ユニット自身に自立発電機能を付与したシステムを提案している。

自立発電に利用するのは、車体に加わる振動エネルギー。
いわゆる振動発電と呼ばれる仕組みで電力を作り出している。
センサーを稼働させるには、これで十分という。

さらにこのユニット。
外部との通信はワイヤレスで、BLE(Bluetooth Low Energy)方式を採用。
Bluetooth4.0規格の一つで、極めて低い電力でも通信を行える特長を持っている。
これも、自立発電機能に合わせた仕様のようだ。

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会場には、応用事例としてグループ会社の日清紡ブレーキ(株)と開発を進めている回生強調ブレーキシステムを展示。
今まで厳しかった箇所へも設置可能との事で、この事例では、摩擦ブレーキの効き変化に影響を与える温度、湿度を計測するのに使用されていた。
そこから得られたデータは、状況に応じてブレーキ制御の最適化に用いられるという。

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他にもこのようなメリットが考えらえる。

  • これまで必要だったハーネスを減らせるため、軽量化になる。
  • ハーネスをシンプルにできるため、障害のリスクを減らせる。
  • 自立給電なので、仮に本体にトラブルが起こっても電力の心配はない。
  • 組み立て(組みつけ)工数の削減。

一部機関や学生フォーミュラで研究、開発が進められているインホイールモーター、駆動バッテリーの電力制御にも有用に感じた。

【取材・文】
編者(ものシンク
【取材協力】
日清紡マイクロデバイス(株)
日清紡ブレーキ(株)
オートモーティブワールド