キッズエンジニア 2025 – ものづくりに触れる夏③

キッズエンジニア とは、子供達に様々な仕事やものづくりを体験してもらうイベントで、毎年、名古屋と横浜でローテーション開催されている。
今回は名古屋の番だが、今年は新たに中部国際展示場(スカイエキスポ)での開催となった。
そんな新会場での様子を、本日より数回に渡ってお伝えする。

今回は3回目。

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ダイハツ工業
ものづくり体験教室 ~クルマづくり工程の実物を「見て、触って、使って」体験しよう!~

自動車組み立てラインから、”プレス”、”溶接”、”組立”、”塗装”といった工程という、車を作るのに欠かせない作業の体験が行われた。
組み立てラインではミニカーを用意。
参加した子供達はそれぞれのパートを受け持ち、自分の作業が終わったら次のパートに流すという、まさに実践さながら。
他の行程も本物の車や実際の部品を用いるなど、なかなか本格的。

ちなみにダイハツでは、これと同じ内容の教室を地元の各学校に対して行っているという。
昨年も200近い数を回られたようだ。

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アイシン
わくわくクルマ研究所 -自動走行ロボットでゴールを目指そう!-

ロボットの走行パターンのプログラミングだけでなく、様々な装飾でデコレイトし、自分だけのオリジナルロボットを作る体験が行われた。
実際の開発エンジニアが行っている「設計」、「試作」、「評価」、「報告」という各行程を踏みながら行われたもので、最後に皆の前で報告するとあって、楽しみながらも子供達は真剣に取り組んでいた。
中には完成品を見て、スタッフから驚きの声もあがっていた。

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TE Connectivity Japan
キミもエンジニア!レゴでつくる未来マシン

F1でも話題のレゴを使い、レゴ積み競争やオリジナルの未来のマシンを作ながら、コネクターとはどういうものかを学ぶ体験が行われた。
なんとゲスト講師として、初代トヨタ86/BRZとGRスープラの開発でチーフエンジニア、責任者を務めあげた「多田哲哉」氏も参加。
未来の卵達に暖かい視線を向けていた。

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日産自動車
ぶつからないクルマをエンジニアと一緒に作ろう! -日産わくわくプログラミングスクール-

子供向けの無料教育ヴィジュアルプログラミング言語「Scratch」を用いた、ロボットカープログラミングの体験が行われた。
まずはプログラミングについての簡単な座学が行われ、その後、「暗くなれば自動でライトを点灯」、「目的の場所に止める」、「ぶつからないようにする」という三つの課題達成に向けてプログラム実習を行い、最後に自分自身でプログラミングして走行させる流れ。
一見、難易度が高そうに感じたが、「Scratch」自体が初心者にとっつきやすいため、それ程時間はかからず馴染んでいる様子だった。

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堀場製作所
燃料電池自動車ってなに?身近なもので実験してみよう

燃料電池車の仕組みを学ぶため、身近なもので水素を作る実験を行いながら、水素と酸素を結び付けていかにして電気を生み出すかを学ぶ体験が行われた。
また同社自慢の「はかる」技術の紹介も行われ、自動車開発でいかに重要な役割を果たしているかが説明された。
キッズエンジニアには長年参加する堀場製作所だが、お話を伺ってみたところ徐々に知名度も浸透してきている様子だった。

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自動車技術会関東支部
クルマとファンと ときどき かざぐるま

クルマに使われるファンをモチーフとした風車の製作体験が行われた。
特に難しい知識などいらないためか、多くの子供達が参加していた。
会場内を歩いていると、製作したであろう風車を手に持つ光景がちらほら。
吹きながら駆けていく子供も見られた。

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自動車技術科関東支部からはもう一つ
LEGOキットカーを自分達で作ってプログラミングして走らせてみよう!

独自開発のLEGOキットカーを使い、自動運転を学ぶながらぶつからない車の組み立てとプログラミングの体験が行われた。
プログラミングは全てタブレット端末から行うようになっている。

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自動車技術会関東支部・実行委員会】
”オリジナルミニカー制作”

自分だけのミニカーを作り、走らせながら楽しんでもらう体験が行われた。
こちらも難しい知識いらず。
自分オリジナルの車が出来上がったら、テストコースまで元気よく駆け出していった。

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事故自動緊急通報システム部門委員会
ドクターヘリがやってくる仕掛けを知ろう!

どのようにしてドクターヘリがやってくるかを知る講義が行われた。
一般ではまず知る機会がないドクターヘリだが、自動車が事故を起こした際、自動的に発生場所と乗員の状態を送信し、それを受けた機関が消防署などへ助けを求めるシステムがあり、そこを経由してドクターヘリの出動要請が入るという。
近年の車のいくつかに実装されているようで、その実車の展示もされていた。

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【取材・文】
編者(ものシンク
【取材協力】
公益社団法人自動車技術会