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リチウムイオンキャパシタ の新機軸登場。
それが(株)ジェイテクトが発表した高耐熱リチウムイオンキャパシタ「Libuddy」で、EV業界に新たな刺激を与える事になりそうだ。

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リチウムイオンキャパシタ の特徴

一般的に、乾電池と比べて充放電が速く、コンデンサと比べて大容量であり、物理反応による充放電を行うため劣化しにくく長寿命、性能落ちが少ない、高い出力を出せる、発火しにくい、といった点があげられる。

その事をふまえて今回ジェイテクトが開発した「Libuddy」を見ると、主に幅広い温度領域下での使用を可能としている。
範囲は下限で-40℃、上限で85℃となっており(※)、上限近い温度でも性能劣化は軽微で、下限でも大電流を安定供給する仕様となっている。
※上限電圧を制限すれば、100℃でも動作可能

これにより高温下で必要だった冷却システムも不要となるため、動力システムの小型化や重量の軽減、シンプル化による信頼性の向上、高いパッケージ自由度と、多くのメリットが期待できる。

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ダカールラリーに参戦したマシンにも搭載実績がある。

その他、大電流による充放電を繰り返しても性能劣化は軽微で高寿命(※)、正極に活性炭を用いたため発火しにくいと、高い安全性も備えている。
※100万回ほどの繰り返し試験を実施

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現在、キャパシタセルが500Fと1000Fの「電極片出しタイプ」と、500F、1000F、1500F、2000Fの「電極両出しタイプ」のラインナップがあり、複数セルを4直列、8直列、16直列、30直列組み合わせて構成したモジュールも用意される。
また、このセルを使った電源システムもオーダー出来るようだ。

【取材・文】
編者(ものシンク
【取材協力】
(株)ジェイテクト
SMART ENERGY WEEK