[NEXT FORMULA PROJECT]新たな国産フォーミュラカー開発プロジェクト始動(日本自動車レース工業会)

20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_01

NEXT FORMULA PROJECT will establish a new top racing car standard for Japan.
This is a project currently underway by the Japanese auto racing industry association “JMIA” with the prototype chassis scheduled for completion around summer 2025.
However, it is not yet known in which motorsport category it will be used.

JMIA(特定非営利法人日本自動車レース工業会)が発表した国産フォーミュラカーの開発プロジェクト。
今回、人とくるまのテクノロジー展 2024会場にてそのプロモーションと、これまでのレースカー開発で培われた会員各社の技術、製品の展示が行われた。

20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_11

JMIAでは「技術とレース産業を育成することによって、日本の自動車レースの発展振興を図る」を理念に活動しており、これまでに Formula Regional Japanese ChampionshipFIA-F4JAF-F4スーパー GT 参戦マシンで使われるマザー・シャシー等の開発で実績を積み上げてきた。

20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_03

【実績一覧】

こうした開発には JMIA 参画の60社ほどが協力しているが、どこも自動車部品やレースカー開発で実績豊富な企業ばかりで、そうした英知が結集されている。

【本展示会に出展の企業一覧】

20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_02
参画企業の展示①
20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_10
参画企業の展示②
20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_05
参画企業の展示③
20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_06
参画企業の展示④

今回の発表で、JMIAは理念達成に向けた次のステップに進んだ事になる。
掲げられたコンセプトは以下の通り。

【国産化】基幹部品の純国産化/日本発のデザイン
【性能】高い運動性能/最新の安全性能
【プラスアルファ】最新の環境性能/エンタメ性考慮
【量産時】適正な車両価格/安定した部品供給

昨今のモータースポーツを見てみると、自社製品や技術開発の検証、試験、人材育成の場として多くの企業が参画しているが、そこへ NEXT FORMULA PROJECT が加わる事で、その流れがより大きなものになるかもしれない。

20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_04
参画企業の展示⑤
20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_07
参画企業の展示⑥
20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_08
参画企業の展示⑦
20240525_JMIA_日本自動車レース工業会_NEXT-FORMULA-PROJECT_国産フォーミュラカー_人とくるまのテクノロジー展_レーシング_09
参画企業の展示⑧

ところで、プレスリリースには、” TOP FORMULA に位置づけられる NEXT-FORMULA に挑戦するためのコンセプトカー開発 ”とあったが、意味をそのまま受け取るなら、” トップカテゴリーの次世代マシン開発へ挑戦する”、といったところか。

一般的にフォーミュラカーとはオープンコクピット、オープンホイールのマシンとなるが、その定義で TOP FORMULA を考えてみると、世界視点では F1フォーミュラe、アメリカのインディカーがあり、国内ではスーパーフォーミュラが該当する。
発表では参加カテゴリーについて触れられなかったが、2025年夏のコンセプトカー完成を目指している事、JMIAの理念と目標、2026年以降のモータースポーツカテゴリーの状況と照らし合わせると、ある程度絞られてくるように思う。

今度の動向に注目したい。

【取材・文】
編者(ものシンク
【取材協力】
JMIA(日本自動車レース工業会)
公益社団法人自動車技術会