
2026年8月に開催された学生フォーミュラ日本大会にて、京都工芸繊維大学の学生フォーミュラチームは、従来のICV(内燃機関)クラスに加え、EVクラスへのダブルエントリーを果たした。
EV部門の担当メンバーはわずか5名という少数精鋭ながら、チャンピオンチームによる初のEVクラスへの挑戦とあって、内外から熱い注目を集めていた。
そんな記念すべきEVクラス初代のマシン「GND-00」について、まとめてみた。


車両基本情報:合理的なシャシ設計と先行開発
- モノコック: 開発期間の短縮や製作コストを下げる目的で、前年度(2025年度)のICVマシンである「GDF-20」で使用されたカーボンモノコックを流用
- リアフレーム: TBC (Tractive system Battery Container)やモーターユニットなどEV特有のコンポーネントをレギュレーションに合わせて搭載するため、流用したモノコックに合わせて信頼性を担保したリアフレームを新規に設計・製作

パワートレイン・EVシステム:強力な支援と高電圧システム
- モーターユニット: 出力や重量、搭載難易度などを評価した結果、トヨタ自動車、デンソー、アイシン、ブルーイーネクサスから支援されたモーターユニットを搭載
- バッテリー: トヨタ自動車から支援された学生フォーミュラ支援用バッテリーを搭載
- システム電圧: 回路には400Vの電圧が流れる高電圧システムを採用
- バッテリーケース: バッテリーを収めるための専用ケースである「TBC(Tractive system Battery Container)」を新たに設計・製作

大会での評価と今後の展望
「GND-00」は、EVクラス初年度の時の他チームと比べて、EV固有のシステムや補器類、モーターユニットがとても低く、シンプルかつコンパクトにまとめられている点が目を引く。
この優れたパッケージングは、今後ICVからEVへの移行を検討しているチームに対して、一つの試金石となったと言える。
ちなみに、今年の大会における目標は「車検通過」という控えめなものだったが、実際の走行では信頼性が極めて高く、EVクラス初年度ながらセカンドグループを争う素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。
来年は、EVクラスチャンピオンを争う名古屋大学や名古屋工業大学がいるトップグループへ、京都工芸繊維大学が加われるかどうかに注目が集まりそうだ。
【取材・文・撮影】
ものシンク編集部
現役ITエンジニアの視点から、日本の「ものづくり」と「インフラ」の最前線を独自の切り口で紐解くWebメディア。
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京都工芸繊維大学 Grandelfino
社団法人自動車技術会